あなたは「雷」という漢字の読み方は「かみなり」だけだと思っていませんか?実は「雷」には「いかずち」や「ライ」など複数の読み方があり、それぞれ意味や使われる場面が異なります。この記事では、「雷」のすべての読み方と語源、熟語での使い方まで詳しく解説します。ぜひ最後まで読んでください。
Contents
1.「雷」の読み方一覧|音読み・訓読みをまとめて紹介

「雷」は日常的によく目にする漢字ですが、実は読み方が複数あることをご存じでしょうか。
音読みと訓読みを合わせると、主に3つの読み方があり、さらに古語や方言を含めるとその数はさらに増えます。
ここでは「雷」の代表的な読み方を、使い方の例とともにわかりやすく整理していきます。
「雷」の音読み「ライ」の使い方
「雷」の音読みは「ライ」です。
音読みとは、中国から伝わった漢字の読み方をもとにしたもので、「ライ」は呉音・漢音の両方に共通する読みです。
日常会話で「ライ」と単独で使うことはほとんどありませんが、熟語の中では非常によく使われます。
たとえば、以下のような熟語で「ライ」と読みます。
- 雷雨(らいう):雷を伴う激しい雨
- 落雷(らくらい):雷が地上に落ちること
- 雷鳴(らいめい):雷の音が鳴り響くこと
- 避雷針(ひらいしん):雷から建物を守る装置
このように「ライ」は熟語の構成要素として頻繁に登場するため、漢字テストや文章読解でも重要な読み方といえます。
「雷」の訓読み「かみなり」の意味と使い方
「雷」の訓読みとして最もよく知られているのが「かみなり」です。
訓読みとは、漢字に日本語の意味をあてはめた読み方のことで、「かみなり」は日本人にとって最もなじみ深い雷の呼び名でしょう。
「かみなり」は、空中の放電現象によって光と音が発生する自然現象そのものを指します。
日常会話では「今日は雷がすごいね」「雷が鳴っている」のように使うのが一般的です。
また、「雷を落とす」「雷親父」のように、激しく叱る・怒るという比喩的な意味でも広く使われています。
子どもが悪さをして親に叱られるときの「お父さんの雷が落ちた!」という表現は、まさに雷の轟音のような怒りを表しているのです。
「雷」の訓読み「いかずち」の意味と使い方
「雷」にはもう一つの訓読みとして「いかずち」があります。
「いかずち」は現代の日常会話ではあまり使われませんが、古典文学や神話、歴史的な文章ではよく登場する読み方です。
たとえば、日本神話の『古事記』や『日本書紀』では、雷は神の力そのものとして描かれており、「いかずち」という荘厳な響きがふさわしい場面で用いられます。
現代でも、小説やアニメ、ゲームなどの創作作品では「神の雷(いかずち)が降り注ぐ」のように、壮大な場面を演出する言葉として使われることがあります。
「かみなり」が日常的でカジュアルな響きを持つのに対し、「いかずち」は格調高く荘厳な印象を与えるのが特徴です。
「雷」のその他の読み方(なるかみ・らいさまなど)
「雷」の読み方は「かみなり」「いかずち」「ライ」だけではありません。
古語や方言、地域によってさまざまな呼び名が存在します。
- なるかみ(鳴る神):雷を神が鳴らすものと考えた古い呼び方。能や歌舞伎の演目名にも使われています
- はたたがみ(霹靂神):激しく鳴りとどろく雷を指す古語で、突然の激しい雷に対して使われました
- らいさま:雷を敬った呼び方で、関東地方などの方言として残っています
- かんなり:「かみなり」が音変化した古い形で、平安時代の文献にも見られます
このように「雷」の読み方・呼び名は非常に多く、日本語の中で106種類以上もの雷に関する呼び名があるともいわれています。
それだけ日本人が昔から雷に対して強い関心と畏敬の念を抱いてきた証拠といえるでしょう。
2.「かみなり」と「いかずち」と「いなずま」の読み方の違い

「雷」に関連する言葉として「かみなり」「いかずち」「いなずま(稲妻)」の3つはよく比較されます。
どれも雷に関係する言葉ですが、実は語源も意味するところも微妙に異なります。
ここでは、それぞれの違いを語源からひもといていきましょう。
「かみなり」の語源は「神鳴り」
「かみなり」の語源は「神鳴り(かみなり)」です。
その昔、雷は自然現象のメカニズムが解明されておらず、人々は空から響く轟音を「神が鳴らしているもの」と信じていました。
国宝『風神雷神図屏風』(俵屋宗達・作)にも、雷神が太鼓を打ち鳴らす姿が描かれています。
つまり「かみなり」という言葉は、雷鳴(音)に焦点を当てた呼び方といえます。
現代では音だけでなく光も含めた放電現象全体を「かみなり」と呼ぶのが一般的ですが、もともとは「神が鳴らす音」を指していたのです。
「神鳴り」が語源であることを知ると、雷という自然現象がいかに神秘的で畏れられていたかがよくわかります。
「いかずち」の語源は「厳つ霊」
「いかずち」の語源は「厳つ霊(いかつち)」とされています。
「厳(いか)」は荒々しい・猛々しいという意味の古語で、「つ」は「の」にあたる助詞、「霊(ち)」は神霊や超自然的な力を指します。
つまり「いかずち」とは、「荒々しい神の霊力」という意味を持つ言葉なのです。
「かみなり」が音に着目した名前であるのに対し、「いかずち」は雷の持つ圧倒的な力や恐ろしさそのものに焦点を当てた呼び方といえるでしょう。
古事記では黄泉の国のエピソードに「雷(いかずち)」が登場し、恐ろしい存在として描かれています。
現代語としてはやや古風な印象がありますが、創作や格式ある文章では今でも力強い表現として重宝されています。
「いなずま(稲妻)」との読み方・意味の違い
「雷」と混同されやすい言葉に「稲妻(いなずま)」があります。
厳密にいうと、「雷(かみなり)」と「稲妻(いなずま)」は指しているものが異なります。
| 言葉 | 漢字 | 主に指すもの |
|---|---|---|
| かみなり | 雷 | 放電現象全体(特に音) |
| いなずま | 稲妻 | 放電時に生じる光 |
つまり、「かみなり」は主にゴロゴロという音を、「いなずま」は空を走る光(稲光)を指す言葉です。
「稲妻」の語源は、稲が実る時期(旧暦の夏~秋)に雷が多いことから、「稲の夫(つま)」と呼ばれたことに由来します。
雷光が稲を実らせるという古い信仰から生まれた、農耕文化ならではの美しい表現です。
俳句の世界では、「雷・雷鳴」は夏の季語、「稲妻・稲光」は秋の季語として区別されている点も覚えておくとよいでしょう。
日常会話ではどの雷の読み方を使うべき?
これだけ多くの読み方があると、「結局どれを使えばいいの?」と迷ってしまうかもしれません。
結論からいえば、日常会話では「かみなり」を使えばまず間違いありません。
現代日本語において「雷」を「かみなり」と読むのが最も一般的で、老若男女に通じる読み方です。
一方で、場面に応じて使い分けると表現に深みが出ます。
- 日常会話・天気の話題:「かみなり」→「今日は雷がすごいね」
- ニュースや報道:「ライ」を含む熟語 →「落雷による被害が報告されました」
- 小説や創作・格式ある場面:「いかずち」→「天から雷(いかずち)が轟いた」
- 光の表現・詩的な場面:「いなずま」→「稲妻が夜空を裂いた」
このように読み方を使い分けることで、日本語の表現力がぐっと豊かになります。
3.「雷」の漢字の基本情報|部首・画数・成り立ち

「雷」の読み方を学んだところで、次は漢字そのものについて詳しく見ていきましょう。
部首や画数、成り立ちを知ることで、漢字の理解がより深まります。
「雷」の部首は「雨(あめかんむり)」で画数は13画
「雷」の漢字の基本情報は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 部首 | 雨(あめかんむり) |
| 画数 | 13画 |
| 音読み | ライ |
| 訓読み | かみなり・いかずち |
| 漢字検定 | 4級(中学校在学レベル) |
| 常用漢字 | ○ |
部首の「雨(あめかんむり)」は、天候や気象に関わる漢字に多く使われる部首です。
「雲」「雪」「霜」「霧」「電」「震」など、空や天気に関連する漢字の多くがこの「あめかんむり」を持っています。
「雷」もまさに空で起こる気象現象を表す漢字なので、「あめかんむり」が使われているのは自然なことですね。
「雷」の漢字の成り立ちと由来
「雷」は形声文字に分類される漢字です。
上部の「雨」が意味を表す部分(意符)で、空から降るもの・天候を示しています。
下部の「田」は、もともと「畾(るい)」という漢字を略したものです。
「畾」は田を3つ重ねた形で、雷がゴロゴロと連続して鳴り響く音を表しているとされています。
つまり「雷」という漢字は、「雨雲の下で、ゴロゴロと音が鳴り響いている様子」を一文字に凝縮した形なのです。
古代中国では、雷は農耕にとって欠かせない雨をもたらす現象であり、非常に重要な自然現象として認識されていました。
漢字の成り立ちからも、雷が古くから人々の生活と密接に関わっていたことがわかります。
「雷」の正しい書き順のポイント
「雷」は13画の漢字で、書き順にはいくつかのポイントがあります。
まず上部の「雨(あめかんむり)」を先に書き、その後に下部の「田」を書きます。
書き方のコツは以下の3つです。
- 「雨」の部分は幅広く書く:上部のかんむりは横に広がるように書くとバランスがよくなります
- 4画目の縦画を文字の中心にする:この縦画が全体のバランスを決めるため、まっすぐ中央に引くことが大切です
- 下部の「田」はかんむりよりやや狭く書く:左右の縦画を少し内側に傾けると、引き締まった印象になります
<span style="color:red">特に「雨」の部分は横幅を広くとり、「田」をやや小さめに書くのがきれいに見せるコツです。</span>
漢字検定4級の範囲に含まれるため、受験対策として正しい書き順を覚えておくとよいでしょう。
4.「雷」を使った熟語・慣用句・名前での読み方

「雷」という漢字は、熟語や慣用句、さらには人名にも幅広く使われています。
ここでは、さまざまな場面での「雷」の読み方を紹介していきます。
「雷」を含む熟語の読み方一覧(雷雨・落雷・迅雷など)
「雷」を含む熟語は非常に多く、日常生活やニュースなどでも頻繁に目にします。
代表的な熟語と読み方をまとめました。
| 熟語 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 雷雨 | らいう | 雷を伴う激しい雨 |
| 雷雲 | らいうん | 雷を発生させる積乱雲 |
| 雷鳴 | らいめい | 雷の音が鳴り響くこと |
| 雷光 | らいこう | 雷の光、稲光 |
| 雷電 | らいでん | 雷と稲妻、またはその両方 |
| 雷神 | らいじん | 雷を司る神 |
| 落雷 | らくらい | 雷が地上に落ちること |
| 遠雷 | えんらい | 遠くで鳴る雷 |
| 春雷 | しゅんらい | 春に鳴る雷 |
| 迅雷 | じんらい | 激しく急に鳴る雷 |
| 避雷針 | ひらいしん | 建物を雷から守る装置 |
| 地雷 | じらい | 地中に埋めた爆発物 |
| 機雷 | きらい | 水中に仕掛ける爆発物 |
| 魚雷 | ぎょらい | 水中を進む兵器 |
熟語の中で「雷」はすべて「ライ」と音読みされます。
「地雷」「機雷」「魚雷」のように、自然現象の雷とは直接関係なく、爆発する兵器の意味で「雷」が使われているケースもある点は覚えておくと面白いでしょう。
「雷」を使ったことわざ・慣用句の読み方と意味
「雷」は古くからことわざや慣用句にも多く登場しています。
特に有名なものをいくつか紹介します。
- 雷が落ちる(かみなりがおちる):目上の人から激しく叱られること。「先生の雷が落ちた」のように使います
- 雷を落とす(かみなりをおとす):激しく怒って叱りつけること。「雷が落ちる」を叱る側から見た表現です
- 地震雷火事親父(じしんかみなりかじおやじ):世の中で恐ろしいものを順番に並べたことわざ。ただし「親父」の由来には「大山嵐(おおやまじ=台風)」が変化したという説もあります
- 付和雷同(ふわらいどう):自分の意見を持たず、他人の意見にむやみに同調すること。雷の轟きに物が共振する様子からきた四字熟語です
- 疾風迅雷(しっぷうじんらい):速い風と激しい雷のことで、行動が非常に素早い様子を表します
<span style="color:red">特に「付和雷同」と「疾風迅雷」は漢字テストや入試でも頻出なので、読み方と意味をセットで覚えておきましょう。</span>
名前に「雷」を使うときの読み方(らい・いかずちなど)
「雷」は人名用漢字としても使うことができ、主に男の子の名前に用いられます。
名前での主な読み方は以下のとおりです。
- らい:最もポピュラーな名前読み。「雷(らい)」の一文字名のほか、「雷斗(らいと)」「雷太(らいた)」「雷雅(らいが)」などの組み合わせが人気です
- いかずち:力強い印象を与える読み方で、一文字名「雷(いかずち)」として使われることがあります
- あずま:名のり読み(人名に限って使われる特別な読み方)の一つで、やや珍しい読みです
「雷」を名前に込める場合は、雷のように力強く、困難に立ち向かえる人になってほしいという願いが込められることが多いようです。
また、苗字として「雷(らい・いかずち)」も存在し、全国でおよそ300人ほどが名乗っているといわれています。
名付けを検討する際は、画数が13画であることや、読み間違えられにくい読み仮名を振ることも考慮するとよいでしょう。
まとめ
最後に、この記事のポイントを振り返りましょう。
- 「雷」の主な読み方は音読み「ライ」、訓読み「かみなり」「いかずち」の3つ
- 「かみなり」の語源は「神鳴り」で、神が鳴らす音という意味
- 「いかずち」の語源は「厳つ霊」で、荒々しい神の霊力を表す
- 「稲妻(いなずま)」は雷の光を指し、音を指す「かみなり」とは意味が異なる
- 「雷」の部首は「雨(あめかんむり)」で、画数は13画の常用漢字
- 漢字の成り立ちは「雨」+「畾(るい)の略」で、雨雲の下で鳴り響く音を表す
- 熟語では「ライ」と音読みし、雷雨・落雷・避雷針など多くの語がある
- 「付和雷同」「疾風迅雷」などの四字熟語は試験でも頻出
- 人名では「らい」「いかずち」「あずま」などの読み方で使われる
- 日常会話では「かみなり」を使えば問題ないが、場面で使い分けると表現力が高まる
「雷」という一文字の漢字には、日本人が古くから自然に抱いてきた畏敬の念や豊かな感性が詰まっています。
読み方の違いを知ることで、日本語の奥深さをあらためて感じられるのではないでしょうか。
ぜひ今回学んだ知識を、日常の会話や文章表現に活かしてみてくださいね。
関連サイト:文化庁 国語施策・日本語教育