あなたは「ヤモリって人になつくのかな?」と疑問に思ったことはありませんか?結論、ヤモリは人になつきませんが、時間をかけて慣れさせることは可能です。この記事を読むことでヤモリの性格や人に慣れさせる方法、飼育のコツがわかるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。
Contents
1.ヤモリはなつくのか?人への慣れ方を解説

ヤモリは人になつかない理由
ヤモリは犬や猫のように人になつくことはありません。
これはヤモリを含む爬虫類の生態に深く関係しています。
爬虫類は卵から孵化した瞬間から親の世話を受けずに単独で生きていく生き物です。
そのため他者との絆を必要とせず、人間に対して愛情や依存の感情を持つことがないのです。
ヤモリにとって人間は「餌をくれる存在」として認識されることはあっても、感情的な結びつきは生まれません。
これがヤモリが人になつかない最大の理由と言えるでしょう。
「なつく」と「慣れる」の違いとは
「なつく」と「慣れる」は似ているようで大きく異なります。
なつくとは感情的な愛着を持って接近してくることを指します。
一方、慣れるとは警戒心が薄れて人間の存在を恐れなくなることです。
ヤモリの場合は後者の「慣れる」状態になることが目標となります。
毎日の世話を通じて飼い主の存在に慣れてくると、隠れずに姿を見せるようになったり餌を積極的に食べるようになったりします。
これはヤモリが「この人間は危険ではない」と学習した結果なのです。
ヤモリが人に慣れるとできること
ヤモリが人に慣れてくると様々な変化が見られます。
最も分かりやすいのはピンセットから直接餌を食べてくれるようになることです。
さらに慣れが進むと種類によっては「ハンドリング」という手に乗せる行為も可能になります。
隠れ家から出てくる時間が増えたり、飼い主が近づいても逃げなくなったりするのも慣れたサインです。
ただし無理に触れ合おうとするとストレスになるため、ヤモリのペースに合わせることが大切です。
慣れてきたからといって過度なスキンシップは避けましょう。
慣れるまでにかかる期間の目安
ヤモリが人に慣れるまでの期間は個体差が非常に大きいです。
ペットショップで購入した個体なら1~2週間で飼育環境に慣れることが多いでしょう。
野生で捕獲したヤモリの場合は数ヶ月以上かかることも珍しくありません。
環境の変化に敏感な個体もいれば、比較的順応力の高い個体もいます。
飼い主が毎日丁寧に世話をすることで慣れるまでの期間を短くすることは可能です。
しかし焦りは禁物で、ヤモリの性格や個性を尊重しながらゆっくりと信頼関係を築いていくことが何より重要です。
2.ヤモリの性格と特徴を知ろう

ヤモリは臆病で神経質な性格
ヤモリは非常に臆病で神経質な性格をしています。
物音や人の視線、服のこすれる音にさえも敏感に反応してしまうのです。
突然の動きや大きな音は強いストレスとなり、警戒心を強めてしまいます。
そのため飼育ケースは人通りの少ない静かな場所に設置することが推奨されます。
テレビやスピーカーの近くなど騒がしい環境は避けましょう。
ヤモリの繊細な性格を理解し、安心できる環境を整えることが飼育成功の第一歩です。
夜行性のヤモリの生活リズム
ヤモリのほとんどの種類は夜行性です。
日中は隠れ家でじっとしていて、夜になると活発に活動を始めます。
これは天敵から身を守り、夜間に活動する昆虫を捕食するために進化した習性なのです。
夜行性のヤモリは暗闇でも獲物を見分けられるよう発達した目を持っています。
飼育する際は日中に無理やり起こしたり触ったりするとストレスになるため注意が必要です。
活動時間に合わせて餌やりや観察をすることで、ヤモリの自然な行動を楽しむことができます。
ヤモリの寿命と体の特徴
ヤモリの平均寿命は種類にもよりますが5~10年程度です。
人気のヒョウモントカゲモドキ(レオパ)の場合は平均寿命が約15年と長めになっています。
適切な飼育環境を整えれば10年以上生きることも珍しくありません。
体長は成体で10~20cm程度で、大型種では30cmを超える個体もいます。
ヤモリの特徴として趾下薄板(しかはくばん)という足の裏の特殊な構造があり、これによって壁や天井に張り付くことができます。
また危険を感じると尻尾を自ら切り離す自切(じせつ)という防衛行動も持っています。
ニホンヤモリと他のヤモリの違い
日本で最も身近なのがニホンヤモリです。
民家やその周辺に生息し、夏場には窓ガラスに張り付いている姿をよく見かけます。
ニホンヤモリは漢字で「家守」と書き、害虫を食べてくれることから家の守り神として親しまれてきました。
体長は10~14cm程度と小型で、灰褐色の体に暗褐色の斑紋があります。
一方、ペットとして人気のヒョウモントカゲモドキは地表性で壁には登れません。
ニホンヤモリは樹上性で垂直の壁を登る能力に優れているという違いがあります。
3.ヤモリを人に慣れさせる方法

安心できる飼育環境を整える
ヤモリを人に慣れさせる第一歩は安心できる環境づくりです。
飼育ケースには必ずシェルター(隠れ家)を設置しましょう。
流木やコルクの皮、トイレットペーパーの芯などヤモリがちょうど入れるサイズのものが適しています。
飼い始めは複数の隠れ家を用意すると落ち着きやすくなります。
ケージは静かで人通りの少ない場所に設置し、突然の物音や振動を避けることが重要です。
また適切な温度と湿度を保ち、ヤモリがストレスなく過ごせる空間を作ることが慣れへの近道となります。
ストレスを与えない接し方のコツ
ヤモリにストレスを与えないためには接し方に注意が必要です。
飼い始めの1~2週間は極力構わず、そっとしておくことが大切です。
この期間にヤモリは新しい環境に慣れようとしているため、過度な接触は逆効果になります。
餌やりや掃除の際も静かにゆっくりと動き、急な動作は避けましょう。
服のこすれる音にも敏感なので、カサカサ鳴る服装は控えることをおすすめします。
上から手を伸ばすと天敵に襲われる感覚を与えるため、前面開きのケージを使用すると良いでしょう。
餌やりで信頼関係を築く方法
餌やりは信頼関係を築く最も効果的な方法です。
ヤモリは賢い生き物で、定期的に餌をくれる人を学習によって認識します。
最初はピンセットで餌を近づけても警戒して食べないかもしれません。
しかし毎日同じ時間に餌を与え続けることで、徐々にピンセットの存在を餌のサインとして覚えます。
餌やりの際はヤモリの視界に入るようゆっくりと近づき、驚かせないよう注意します。
成功体験を重ねることでヤモリは「この人は餌をくれる安全な存在」と認識し、警戒心が薄れていくのです。
ヤモリが慣れたサインの見分け方
ヤモリが人に慣れてきたサインはいくつかあります。
最も分かりやすいのは隠れずにいる時間が増えることです。
飼い主が近づいても逃げずにその場に留まったり、シェルターの外で寝ているようになったりします。
ピンセットから積極的に餌を食べるようになるのも慣れた証拠です。
餌の準備をする音を聞いてシェルターから出てくるようになれば、かなり慣れてきたと言えるでしょう。
まぶたのないヤモリが瞳孔を閉じて寝ている姿を見られるようになったら、それは完全にリラックスしているサインです。
ハンドリングの正しいやり方と注意点
ハンドリングはヤモリを手に乗せて触れ合う行為です。
ただしハンドリングが可能なのは十分に慣れた個体だけで、種類によっては向かない場合もあります。
ハンドリングする際は必ずヤモリの視界に入るように手を近づけ、そっと手のひらに乗せます。
急に後ろから掴むと強いストレスを与え、尻尾を切ってしまう可能性があります。
長時間のハンドリングは疲労やストレスの原因となるため、1回5分程度に留めましょう。
人慣れしていない段階での無理なハンドリングは信頼関係を損なうため、焦らずヤモリのペースに合わせることが何より大切です。
4.ヤモリの飼育に必要なものと準備

飼育ケースの選び方とサイズ
ヤモリ飼育の基本は適切な飼育ケースの選定です。
ニホンヤモリは樹上性のため、横幅よりも高さのあるケースが適しています。
成体1匹あたり高さ30cm以上、幅20cm程度が理想的なサイズとなります。
プラスチック製のケースでも飼育可能ですが、観察しやすいガラス製ケージがおすすめです。
上から手を入れるタイプは天敵に襲われる感覚を与えるため、前面開きのケージが最適です。
また脱走を防ぐためフタがしっかり閉まるものを選び、小さな隙間からも逃げられないよう注意しましょう。
シェルター(隠れ家)の重要性
シェルターはヤモリ飼育において必須アイテムです。
臆病な性格のヤモリにとって、隠れられる場所がないことは大きなストレスとなります。
流木、コルクの皮、市販のシェルター、トイレットペーパーの芯など様々な選択肢があります。
ヤモリの体がちょうど入るサイズで、出入りしやすいものを選びましょう。
飼い始めは複数設置し、ヤモリがお気に入りの場所を選べるようにすると良いでしょう。
慣れてきたらよく使うシェルターだけを残すことで、観察もしやすくなります。
床材の種類と選び方
床材選びは飼育管理のしやすさに直結します。
初心者にはキッチンペーパーや新聞紙が最もおすすめです。
これらは交換が簡単で、フンや尿の状態も確認しやすいという利点があります。
見た目にこだわるなら爬虫類用のヤシガラ土やバークチップも選択肢です。
ただし砂や細かいチップ状の床材は誤飲の危険があるため避けましょう。
また足に付着して登りづらくなる可能性もあります。
清潔さとヤモリの健康を第一に考えた床材選びが重要です。
温度と湿度の管理方法
ヤモリは変温動物のため温度管理が生命に直結します。
適温は18~28℃程度で、冬場は特に注意が必要です。
温度が下がりすぎると活動量が落ち、餌を食べなくなることがあります。
湿度は50~70%程度を保つことが理想的です。
霧吹きでケージの側面に水滴をつけることで湿度を調整できます。
温湿度計をケージ内または近くに設置し、毎日チェックする習慣をつけましょう。
特に脱皮の時期は湿度が重要で、低すぎると脱皮不全の原因となります。
パネルヒーターの使い方
冬場の保温にはパネルヒーターが効果的です。
ヤモリは暗い場所を好むため、光を出さないパネルヒーターが最適です。
パネルヒーターは飼育ケースの下に敷いて使用します。
ケージ全体を温めるのではなく、底面の1/2~1/3程度を覆うように設置しましょう。
これによりケージ内に温度勾配ができ、ヤモリが自分で快適な温度の場所を選べます。
ケージ内に直接設置するとやけどの危険があるため、必ずケージの外側に設置してください。
暑くなりすぎないよう温度計でチェックし、必要に応じて調整することが大切です。
5.ヤモリの餌やりと水分補給

ヤモリが食べる餌の種類
ヤモリは基本的に生きている虫を食べる動物食性です。
野生では蚊、蛾、クモ、ゴキブリなど自分より小さな虫を好んで捕食します。
飼育下では主にコオロギやミルワームが一般的な餌となります。
デュビア(ゴキブリの一種)も栄養価が高く優れた餌です。
ワックスワームは嗜好性が高いですが脂肪分が多いため、おやつ程度に与えましょう。
餌のサイズはヤモリの頭の幅の3分の1程度が目安です。
大きすぎる餌は食べられないため、ヤモリのサイズに合わせた餌選びが重要です。
コオロギとミルワームの与え方
コオロギは最もポピュラーな餌です。
与える前にコオロギの後脚2本をちぎることで脱走を防げます。
ピンセットで掴んで直接ヤモリの口元に近づけるか、餌入れに入れて置き餌にします。
置き餌にする場合、コオロギがヤモリを噛むことがあるため注意が必要です。
ミルワームは扱いやすく栄養価も高い餌です。
ただし殻が硬いため消化不良を起こす個体もいます。
餌には必ずカルシウムパウダーをまぶし、栄養バランスを整えることが大切です。
人工餌で飼育する方法
生き餌の管理が難しい場合、人工餌での飼育も可能です。
レオパドライなどの爬虫類用人工餌を水でふやかして与えます。
竹串の先に人工餌をつけ、ヤモリの口元でゆっくり動かすと食いついてきます。
最初は食べないことが多いですが、根気よく続けることで慣れてくれる個体もいます。
人工餌に切り替える場合は、まず生き餌と併用して徐々に慣らしていく方法が効果的です。
ただしすべてのヤモリが人工餌を食べるわけではないため、個体差があることを理解しておきましょう。
生き餌しか食べない個体もいるため、その場合は生き餌での飼育を続ける必要があります。
餌やりの頻度と適切な量
餌やりの頻度はヤモリの年齢によって異なります。
成体の場合は3日に1回程度が目安です。
幼体や成長期のヤモリはより頻繁に、毎日~2日に1回与えます。
1回の量はコオロギで2~3匹程度が標準的です。
ヤモリの様子を見ながら、食べ残しがないか確認して量を調整しましょう。
冬場は活動量が落ちるため食べる量も減ります。
4日程度食べなくても問題ありませんが、水分補給は必ず確保してください。
水分補給の方法と霧吹きの使い方
ヤモリの水分補給は霧吹きが最も効果的です。
ヤモリは水入れから水を飲まないことが多く、動いている水や水滴を好みます。
朝晩2回、ケージの側面やガラス面に霧吹きで水滴をつけます。
ヤモリは垂れてくる水滴を舐めることで水分を摂取します。
霧吹きはヤモリに直接かけず、壁面に向けて吹きかけましょう。
直接かけると驚かせたり体温を下げたりする原因となります。
水入れを設置する場合は毎日水を交換し、エアレーションで水面を動かすと飲みやすくなります。
6.ヤモリ飼育の注意点とトラブル対処法

ヤモリがストレスを感じるNG行動
ヤモリにストレスを与える行動を避けることが重要です。
最も危険なのは過度なハンドリングや触りすぎです。
日中の睡眠時間に無理に起こしたり触ったりすることもストレスになります。
ケージを叩いたり急に大きな音を立てたりするのも厳禁です。
上から突然手を伸ばして掴もうとする行為は天敵に襲われる感覚を与えます。
飼い始めの慣れていない時期に頻繁に覗き込むこともストレスの原因です。
ヤモリのペースを尊重し、静かに見守る姿勢が大切です。
餌を食べないときの対処法
ヤモリが餌を食べない原因はいくつか考えられます。
まず環境に慣れていない可能性があります。
飼い始めの1~2週間は食べないことも珍しくありません。
温度が低すぎると活動量が落ち、餌に興味を示さなくなります。
脱皮前も食欲が落ちる傾向があるため、様子を見守りましょう。
餌のサイズが大きすぎる、または餌の種類が合わない可能性もあります。
4~5日食べない程度なら様子見で問題ありませんが、1週間以上続く場合は獣医に相談しましょう。
脱皮不全を防ぐ湿度管理
脱皮不全はヤモリ飼育で起こりやすいトラブルです。
原因の多くは湿度不足です。
適切な湿度は50~70%で、脱皮前は特に高めに保つことが重要です。
脱皮不全が起きると指先や尻尾の先に古い皮が残り、血行不良を起こします。
最悪の場合、壊死してしまう可能性もあります。
予防として朝晩の霧吹きを欠かさず行い、湿度計でチェックしましょう。
脱皮不全が起きた場合は、ぬるま湯で優しくふやかしてから慎重に取り除きます。
尻尾切り(自切)が起きる原因と予防
ヤモリは危険を感じると尻尾を自ら切り離します。
これは自切(じせつ)と呼ばれる防衛本能です。
主な原因は強いストレス、驚き、捕まえようとして掴んだ際などです。
一度切れた尻尾は再生しますが、元の形には戻りません。
再生した尻尾は短く太めになり、模様も異なることが多いです。
予防としては急な動作を避け、掴む際は体を優しく支えるようにします。
尻尾を持って持ち上げることは絶対にしてはいけません。
複数飼育の場合、ヤモリ同士の喧嘩でも自切が起きるため、基本的に単独飼育が推奨されます。
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- ヤモリは人になつかないが、時間をかけて慣れさせることは可能
- 「なつく」と「慣れる」は異なり、ヤモリは後者の状態になる
- ヤモリは臆病で神経質な性格のため、安心できる環境づくりが最重要
- 夜行性のため日中は休んでおり、活動時間に合わせた世話が必要
- 慣れるまでの期間は個体差が大きく、1~2週間から数ヶ月かかる
- 飼育には高さのあるケージ、シェルター、適切な温湿度管理が必須
- 餌は生きたコオロギやミルワーム、または人工餌で飼育可能
- 餌やりを通じて信頼関係を築き、ピンセットから食べるようになる
- 過度なハンドリングや急な動作はストレスになるため避ける
- 脱皮不全や尻尾切りなどのトラブルは適切な管理で予防できる
ヤモリは犬や猫のように甘えてくることはありませんが、静かに観察する楽しさがあります。
時間をかけて信頼関係を築き、ヤモリとの穏やかな暮らしを楽しんでください。