あなたは「かねへんに口の漢字って何て読むの？」と疑問に思ったことはありませんか？
結論、かねへんに口で「釦（ぼたん）」という漢字になります。
この記事を読むことで「釦」の読み方、意味、使い方、書き方まで完全に理解できるようになりますよ。ぜひ最後まで読んでください。
Contents
1.「かねへんに口」の漢字「釦」の基本情報
「釦」の正しい読み方
「釦」という漢字の読み方は、訓読みで「ぼたん」と読みます。
音読みでは「コウ」「ク」という読み方もありますが、日常生活ではほとんど使われません。
「ぼたん」という読み方は日本語だけの特別な読み方で、衣服などに使う留め具のボタンを意味しています。
花の「牡丹（ぼたん）」とは漢字が異なるため、混同しないよう注意が必要です。
「釦」の画数と部首
「釦」の画数は11画です。
部首は「金（かねへん）」で、金属に関連する漢字であることを示しています。
かねへんは「金」という漢字の左側の部分を指し、金属製品や貴金属を表す漢字に多く使われる部首です。
「釦」は金属製のボタンが一般的だった時代の名残を感じさせる漢字構成になっています。
「釦」の意味とは
「釦」には主に3つの意味があります。
①穴のあいた金飾りや、穴に押し込んだ金属を指します。
②金や玉をちりばめて器の縁を飾ること、または器の縁を飾る枠（覆輪）を意味します。
③穴にはめ込むボタン、特に衣服のボタンを指し、これが現代で最も一般的に使われる意味です。
日本では衣服の留め具としてのボタンを表す漢字として定着しており、「ボタンを留める」という日常的な行為を漢字で表現する際に用いられます。
漢字検定では何級レベル？
「釦」は漢字検定準1級レベルの難易度です。
準1級は常用漢字以外の漢字も含まれる高度なレベルで、約3000字の漢字知識が求められます。
そのため、この漢字をすんなり読み書きできる人はそれほど多くありません。
ただし、衣服関連の仕事や趣味を持つ方には馴染みのある漢字かもしれません。
2.「釦」の漢字の成り立ちと由来
「かねへん」が使われる理由
「釦」にかねへんが使われているのは、ボタンが金属製だったことに由来します。
古来、ボタンは金、銀、銅などの金属で作られることが一般的でした。
金属は耐久性が高く、装飾性も優れていたため、衣服の留め具として重宝されていました。
現代ではプラスチック製や木製のボタンも多いですが、漢字の成り立ちは金属製ボタンの時代を反映しています。
「口」が組み合わさった背景
「口」の部分はボタンの穴や、留める部分の形状を表していると考えられています。
ボタンには糸を通すための穴があり、その穴の形が「口」の字に似ていることから組み合わされました。
また、ボタンをはめ込む動作を「口」という開口部で表現したとも解釈できます。
金属（かねへん）と穴・開口部（口）を組み合わせることで、ボタンという留め具の本質を漢字で表現しているのです。
ボタンを表す漢字になった経緯
もともと「釦」は中国から伝わった漢字で、金属製の装飾品全般を指していました。
日本に伝わった後、西洋式の衣服文化が広まる中で、衣服の留め具としてのボタンを表す漢字として定着しました。
明治時代以降、洋服の普及とともに「釦」という漢字も日本語の中で重要な位置を占めるようになりました。
現代では「ボタン」とカタカナで書くことも多いですが、フォーマルな文章や専門的な文脈では「釦」という漢字が今も使われています。
3.「釦」を使った言葉と実際の使い方
「釦」を含む熟語一覧
「釦」を使った熟語には以下のようなものがあります。
- 釦穴（ぼたんあな）：ボタンを通すための穴
- 釦締め（ぼたんじめ）：ボタンで留めること
- 釦屋（ぼたんや）：ボタンを販売する店
- 飾釦（かざりぼたん）：装飾用のボタン
- 貝釦（かいぼたん）：貝殻で作られたボタン
これらの熟語は、衣服や手芸の分野で専門的に使われることが多い表現です。
日常生活での使用例
「釦」は日常生活で以下のような場面で使用されます。
「シャツの釦が取れてしまった」という表現は、衣服のボタンが外れた状況を表します。
「釦を掛け違える」は、ボタンを間違った穴に留めることを意味し、転じて物事の最初で間違いを犯すことの比喩としても使われます。
「釦を留める」は、ボタンで衣服を閉じる動作を表す一般的な表現です。
ビジネス文書や手芸の専門書などでは、カタカナの「ボタン」よりも漢字の「釦」が好まれる傾向があります。
「ボタン」との使い分け
「釦」と「ボタン」は同じ意味ですが、使用場面によって使い分けられます。
フォーマルな文章や専門的な文脈では「釦」が使われることが多く、格式や専門性を表現できます。
日常会話やカジュアルな文章では「ボタン」が一般的で、読みやすさと親しみやすさがあります。
また、電子機器の「ボタン」（押しボタン、スイッチ）を指す場合は、ほとんどの場合カタカナの「ボタン」が使われます。
| 使用場面 | 推奨表記 | 理由 |
|---|---|---|
| 公式文書・専門書 | 釦 | 格式が高く専門的 |
| 日常会話・SNS | ボタン | 読みやすく親しみやすい |
| 電子機器 | ボタン | 一般的な慣習 |
| 手芸・服飾専門 | 釦 | 業界での標準表記 |
類似する漢字との違い
「釦」と形が似ている漢字や、意味が近い漢字との違いを理解しておきましょう。
「鈕（ちゅう）」は「釦」と同じくボタンを意味する漢字ですが、より古風な表現です。
「扣（こう）」は「叩く」「控える」という意味で、ボタンとは直接関係ありません。
「鉤（こう）」は「かぎ」を意味し、留め具の一種ですが形状が異なります。
金へんを持つ漢字は多数ありますが、「口」と組み合わさってボタンを表すのは「釦」だけです。
4.「釦」の正しい書き方と書き順
「釦」の書き順を詳しく解説
「釦」の正しい書き順は、まず左側の「金（かねへん）」から書き始めます。
かねへんは8画で構成され、上から順に「ノ」「一」「丨」「ノ」「一」「一」「丨」「ノ」の順番で書きます。
次に右側の「口」を書きますが、「口」は上から時計回りに「丨」「一」「丨」の3画で完成させます。
全体で11画となり、左から右へ、上から下へという基本原則に従って書くことが重要です。
書くときの注意点とコツ
「釦」を美しく書くためのポイントは左右のバランスです。
かねへんはやや小さめに書き、右側の「口」との間隔を適度に保つことで全体のバランスが良くなります。
かねへんの最後の払いは力強く、「口」は正方形に近い形を意識して書くと整った印象になります。
手書きの場合、かねへんの細かい部分を丁寧に書くことで、全体の美しさが大きく向上します。
手書きとパソコン入力の方法
手書きの場合は上記の書き順を守り、楷書体を意識して丁寧に書くことが大切です。
パソコンやスマートフォンで入力する場合は「ぼたん」と入力すれば変換候補に表示されます。
もし変換候補に出てこない場合は、IMEの辞書機能を更新するか、「かねへんにくち」と入力して探すこともできます。
どうしても変換できない場合は、以下のボタンから「釦」の文字をコピーして使用することも可能です。
コピー用：釦
まとめ
この記事のポイントをまとめます。
- 「かねへんに口」で「釦（ぼたん）」と読む
- 音読みは「コウ」「ク」だが日常ではほとんど使わない
- 画数は11画で、部首は「金（かねへん）」
- 漢字検定準1級レベルの難易度
- 金属製のボタンが由来でかねへんが使われている
- 「口」はボタンの穴や留める部分を表現している
- フォーマルな場面では「釦」、日常では「ボタン」を使う
- 「釦穴」「釦締め」など専門的な熟語も存在する
- 書き順は左側のかねへんから書き始める
- パソコン入力は「ぼたん」で変換可能
「釦」という漢字は難しく見えますが、その成り立ちや意味を理解すれば、より深く日本語の豊かさを感じられます。
これからは「かねへんに口」の漢字を見かけても、自信を持って「釦（ぼたん）」と読めますね。
関連サイト
漢字辞典オンライン
